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AdipoSeedsは、現慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センター松原由美子訪問教授らによる研究成果を基盤として、2016年7月に設立されました。松原訪問教授による非造血幹細胞からの血小板製造、血小板の調製、評価および保存に関わる技術をもとに、世界の血小板に関わる医療が抱える課題を独自の技術で解決する「血小板による再生医療のグローバルパイオニア」となることを目指しております。

再生医療の実現による社会的インパクト

再生医療は、病気やケガ、加齢などによって失われた組織や臓器の機能を、細胞や体内への適合性の高い材料を使って「元通りに復元する」ことを目指す医療です。従来の医療(薬物治療や手術など)が「症状を抑える」「進行を遅らせる」といったアプローチの選択肢もある点とに違いがあります。

再生医療を実現することによる社会的なインパクトは以下のようなものが挙げられます。

(1) 健康寿命の延伸に向けた真のアプローチ
平均寿命が伸びる一方で、寝たきりや要介護の状態にならずに自立して過ごせる「健康寿命」との差が課題になっています。再生医療は傷ついた組織を根本から再生する医療と位置づけられていることから、再生医療の実現により生活の質(QOL)を劇的に向上させ、生涯現役で動ける体づくりに貢献することが期待されます。
(2) 医療経済の改善への貢献
社会保障において、生涯治療を要した疾患の根本治療により、中長期的な医療コストを抑制することが必要です。また、患者自身のみならず介護にかかわる家族の心理的・肉体的負担を軽減することが重要であり、このことが社会的損失である「介護離職」などの労働力減少を防ぐことにもつながります。
一方で、細胞製品など再生医療のモダリティは一見高額と思われますが、治療による一時的な治療コストの増加に対して、従来の医療による中長期的な医療コストを削減できることの医療経済的なベネフィットがより大きいものと期待されています。
また、再生医療を取り巻くエコシステムの発展により、そのコスト軽減が期待されています。
(3) 難治性疾患・希少性疾患に対する治療方法の確立
これまで医療の進歩をもってしても、進行を止める手立てがなかった疾患に対する治療方法の確立が期待されます。これら「これまで諦めるしかなかった病気」に治療の選択肢を提供することは、極めて高い社会的なインパクトをもたらします。
(4) 周辺産業への波及効果(再生医療を起点としたエコシステム)
細胞の自動培養装置、培地開発、極低温物流システムなと、機械・精密・化学産業との融合による幅広い波及効果が期待されます。再生医療の普及により、周辺産業が発展し、それが再生医療の提供コストの削減につながり、さらにそれが再生医療の一層の普及につながります。

AdipoSeedsの事業ドメイン

AdipoSeedsでは、「血小板による再生医療のグローバルパイオニア」となることを目指して、(1)ヒト脂肪組織由来血小板様細胞(PLC)等を再生医療等製品として開発する事業(再生医療等製品開発事業)と(2)血小板を用いた組織修復の治療法の一つであるPRP(Platelet-Rich Plasma、多血小板血漿)療法向けの事業(PRP事業)という2つの事業を展開しております。
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再生医療等製品開発事業

AdipoSeedsは、ドナーから提供を受けたヒト皮下脂肪組織から分離したASC(脂肪由来間葉系幹細胞を含む間質細胞群、Adipose-derived Mesenchymal Stem Cell)から、ASCの欠点を克服するため、独自技術により精製・株化して樹立された間葉系幹細胞株ASCL(Adipose-derived Mesenchymal Stem Cell Line)を、ASCL-PLCに分化誘導するという技術を基盤としております。

AdipoSeedsの創設者であり取締役CSOの松原由美子らは、長年の血小板に係る研究を通じて、ASCが非造血細胞でありながら血小板への分化能を有することを世界で初めて発見し、そのメカニズムを解明しました。この発見は、ASCをスタート細胞として外来遺伝子を導入することなく簡便な培養方法によって血小板作製が可能であることを示しており、安全で医療応用可能な血小板を低いコストで作製できる科学的根拠となっております。

AdipoSeedsでは、ASCL-PLC及びASCLを、他家再生医療等製品として、医薬品医療機器法の製造販売承認を取得することを目指して開発を実施しております。
ヒト脂肪細胞由来血小板様細胞
ASCL-PLC Adipose-derived Mesenchymal Stem Cell Line - derived Platelet Like Cells ASCL-PLC
間葉系幹細胞の性質を引き継いだ血小板様細胞であり、血小板が持つ止血機能に加えて、組織修復・再生機能を促進する能力が末梢血の血小板よりも高いとのデータが得られております。

適応症

難治性皮膚潰瘍、血小板減少症、腱損傷など

ヒト脂肪細胞由来間葉系幹細胞株
ASCL Adipose-derived Mesenchymal Stem Cell Line ASCL
  • ASC(脂肪由来間葉系幹細胞)の欠点を独自技術で精製・株化することによって克服し、得られる均一性の高い間葉系幹細胞株で、間葉系幹細胞に係る学会の定義を満たしております。
  • 凍結・融解可能で長期的な保存が可能です。

適応症

肝障害、変形性膝関節症、免疫性疾患など

開発中のパイプラインPipeline under development

パイプライン
ADS-01
難治性皮膚潰瘍
ADS-02
輸血用血小板
ADS-03
GVHD
肝障害
変形性膝関節症
腱障害
災害時応用
細胞
ASCL-PLC
ASCL-PLC
ASCL-PLC
ASCL
ASCL-PLC
ASCL
ASCL-PLC
基礎研究
応用研究
非臨床
治験
承認
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PRP事業

PRP(Platelet-Rich Plasma、多血小板血漿)療法は、患者様本人の血液から抽出したPRPを、患部に投与する再生医療の一つであります。整形外科領域(変形性膝関節症、筋腱靭帯の疾病)、皮膚科・形成外科領域(難治性疾患、美容医療)、歯科領域などで使用されています。

血小板に含まれる成長因子やサイトカインが、細胞増殖やコラーゲン合成などを直接刺激し、傷んだ組織の自然治癒力を引き出すことから注目を集めており、さらに自家由来であることによる安全性の高さに加えて、手術を必要とせず、日帰りでの治療も可能です。また、副作用が少ないことから、安全に反復、継続使用が可能な治療方法として注目されております。

一方で、血小板の数や機能には、個人差が大きいうえに、患者様の状態(年齢、服薬、食事など)によっても異なることから、品質を均一にしたり、再現したりすることが困難であるという解決できない課題が存在しております。

このため、AdipoSeedsのPRP調製技術は、独自の調製方法により、血小板機能の維持、血小板の高い回収率、赤血球や白血球の混入の低減という、安定した品質のPRPを調製することを達成しております。

しかしながら、患者様の個人差や体調による影響までは解決することはできません。このため、調製されたPRPの品質を「見える化」する独自の評価技術と組み合わせることにより、PRPの品質に関して得られたデータを、医療機関側での効果検証や反復投与の計画などに活用し、PRP治療が持つ本来の目的である、安全で利便性の高い再生医療を実現するという社会課題の解決に貢献できると考えております。

血小板に含まれる
成長因子(サイトカイン)とその働きCytokines included in platelets and their functions

PDGF
血小板由来成長因子
線維芽細胞・血管平滑筋細胞等増殖促進
、組織修復
TGF-β
トランスフォーミング成長因子-β
細胞の増殖・分化制御
、アポトーシス促進、炎症・免疫機能調整
bFGF
塩基性線維芽細胞成長因子
間葉系幹細胞促進
、神経細胞保護、組織修復
VEGF
血管内皮細胞成長因子
血管内皮細胞増殖
、管腔形成
EGF
上皮成長因子
上皮細胞等増殖促進

血小板を用いた再生医療であるPRP療法の応用分野

肘や膝など関節の軟骨や腱などの損傷
肘や膝など
関節の軟骨や腱などの損傷
皮膚潰瘍、やけど
皮膚潰瘍
やけど
皮膚再生
皮膚再生
歯周組織再生
歯周組織再生
不妊症
不妊症
脱毛症
脱毛症

AdipoSeedsのPRP調製技術の特徴

(1) “血小板の機能が維持されたPRP”を提供します
PRPが患部に投与されると、PRPの中に含まれる血小板が膜受容体を介して、組織のコラーゲンとの接着などの「刺激」を受けて「活性化」します。活性化された血小板の内部からは、組織再生の鍵となる成長因子・サイトカインが放出されます。PRPに含まれる血小板が、患部への投与後に活性化することで、高い治療効果を期待できます。このため、PRPが高い治療効果を発揮するには、PRPに含まれる血小板が、患部に投与した後に、創傷部位に接着し、その膜受容体を介した刺激を受けて、「活性化」する機能を維持していることが重要となります。このため、本事業においては、“血小板の機能が維持されたPRP”を提供いたします。
(2) 少ない採血量で調製することができます
血液からPRPを調製する際の回収率が高いため、少ない採血量で調製が可能であり、患者様の体への負担を抑えられます。
(3) 血小板以外の成分の混入が少ない “Super Pure PRP”が提供できます
PRPに含まれる白血球の混入が少ないほど治療効果が高いとの臨床実績の報告が多く存在します。また、赤血球の混入は、PRPの治療効果にはマイナスであることが知られています。AdipoSeedsの技術を活用することで、白血球や赤血球の混入が少ないPRPを調製することが可能となります。
(4) 調製後のPRPの品質の“見える化”によるエビデンスの蓄積ができます
AdipoSeedsの独自技術を活用することで、従来のPRP中に含まれる成長因子・サイトカインの量を測定するだけではなく、PRP内に含まれる血小板が成長因子・サイトカインを放出する機能を評価することができ、治療効果との紐づけや次回投与以降の治療計画の参考として利用することが可能となります。
(5) 数週間の保存後も血小板の機能が維持されています
従来のPRPは保存が困難であるため、調製後の即時投与が原則でしたが、AdipoSeedsの技術を用いることで、数週間までの保存が可能となります。

AdipoSeedsのPRPの導入実績

慶應義塾大学病院で導入されており、
同大学のHPに詳細が掲載されております。

慶應義塾大学病院

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